アカパンカビ【菌類】
アカパンカビ(red bread mould)の名は、分生子が赤みを帯びているため。したがって、和名そのものはこの菌のアナモルフ(不完全世代)に与えられたものである。通常の分生子は分節型で、この形のものは不完全菌としてはMonilia属に含まれる。気中に伸び、枝分かれした菌糸が、寸断されるようにして、個々には楕円形の分生子の鎖になる。寒天培地上では非常に素早く成長し、直径10cmのシャーレが一日でいっぱいになる。菌糸は主として寒天表面か気中に伸びて、ふわふわとした姿で、すぐに分生子を形成するので、全体に赤みを帯びる。自家不和合性なので、好適な株同士が触れあったときのみ子実体が形成される。子実体はほぼ球形で、上の端がやや突出して、その先端に内部への入り口が開く。内部には細長い子嚢が束になって入っており、子嚢内には子嚢胞子が八個入っている。ソルダリア科の近縁種にほぼ同じ生活環と形状を呈し、黄色い分生子を形成するキパンカビ(キイロパンカビ)がある。
update:2009年09月09日
